鉄人を必死で探す大塚署長と正太郎はN湾沖に沈んでいる鉄人を発見した
しかし、操縦器のない正太郎達は、鉄人を動かす事が出来ない。
そこへパリからPX団を追って名探偵クロロホルムが日本へやってきた。
クロロホルムを追うように、国際的ギャング団のボス、ニコポンスキーも日本へやってきた。
鉄人の略奪を狙って世界中から、無法者が日本へ集まってきたのだ。
大塚署長と正太郎は急遽、敷島博士に新しい操縦器を依頼した。

すると、東京に巨大な怪ロボットが表れた。次々と街を破壊するが、自衛隊では歯が立たない。
正太郎たちもどうすることも出来なかった。
怪ロボットは、鉄人を狙う新たなS国スパイ団の仕業だった。
数日後、鉄人の操縦器が完成した。正太郎は再び表れた怪ロボットを鉄人で倒すことに成功したが、鉄人は別の操縦器からの電波を受け、再び姿を消してしまった。
鉄人を狙う日本のギャング村雨兄弟の弟、健次は、○△海沖の岩礁にある孤島付近で、空を飛ぶ鉄人を見た。
PX団は、鉄人を母国へ持ち帰るために鉄人にロケットを装着したのだ。
村雨健次から情報を得た、大塚署長と正太郎、名探偵クロロホルムは海上自衛隊の巡洋艦で○△海沖の岩礁へ向かった。
巡洋艦からの砲撃で鉄人の操縦を阻止し、PX団を捕まえる作戦が成功したかにみえたが、そこへS国の恐竜ロボットが出現。鉄人は腕をもぎ取られ。ロケットも破壊され海中に沈んでしまった。
名探偵クロロホルムは国際的ギャング団のボス、ニコポンスキーと同一人物だった。

このあと、さらに、悪党スリル・サスペンス、怪盗シャネル・ファイブ、不乱拳博士など、次々とクセの強い登場人物が続き、人造人間モンスター、空飛ぶアカエイ、バッカスといったロボットが
登場してくる。ニセモノの鉄人が出てきたりして、その物語りの展開は、少年だった筆者を飽きさせる事がなかった。
死んだと思った登場人物は奇跡的に生き返り、それが新たな物語に見事にからみ合って行く。
当初、冒険探偵物語という副題があったように、単純ロボット漫画でない見事なストーリー構成は、天才、横山光輝氏の独壇場だった。

人造人間モンスターを造った天才科学者、不乱拳博士はバッカスを造り、ブラックオックスも造った。
その後、登場した牧村博士が、ついに人工知能を持った考えるロボット・ロビーを造りだした。
 このロビーは、親である牧村博士を殺して、ロボットによる、人間制圧を目指しだした。
人間の味方になった鉄人とブラックオックスコンビにロビーロボット軍団が壊滅するクライマックスまでが、鉄人28号の前期作品だ。
これ以降の鉄人28号 後期作品は、短編(長篇かな?)読みきりスタイルになり、歓善徴悪の水戸黄門(ウルトラマン?)型式になったため、分かりやすかったが、物足りなかった記憶がある。
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